この記事のポイント
- 自治体がふるさと納税の募集に使える経費(返礼品・送料・ポータルサイトの手数料など)の上限が、寄附額の5割から、2029年までに段階的に4割へ引き下げられます。
- 寄附金のうち、自治体が地域のために使えるお金を増やすことが目的です。
- その分、返礼品の内容量が減ったり、必要な寄附額が上がったりする可能性があります。
何が変わるのか
ふるさと納税では、寄附金のうち返礼品の調達費、送料、ポータルサイトへの手数料、事務費などの「募集にかかる経費」が寄附額の5割以下と決められています。返礼品そのものは「寄附額の3割以下」というルールもあります。
2026年10月の基準改正では、この経費の上限を段階的に下げ、2029年までに4割以下にすることが決まりました。言いかえると、自治体が自由に使えるお金を寄附額の6割以上確保する、という方向(いわゆる「6割ルール」)です。
| 項目 | これまで | 2029年までに |
|---|---|---|
| 募集にかかる経費の上限 | 寄附額の5割 | 寄附額の4割(段階的に引き下げ) |
| 自治体が地域のために使えるお金 | 寄附額の5割以上 | 寄附額の6割以上 |
| 返礼品の調達費の上限 | 寄附額の3割 | 寄附額の3割(変更なし) |
ポータルサイトの手数料も見直しへ
経費の中でも大きいのが、ポータルサイトに支払う手数料です。総務省の調査では、2024年度にポータルサイト経由で集まった寄附額は約1兆2,025億円で、そのうち11.5%にあたる約1,379億円が手数料などとして事業者に支払われていました。
総務省は2026年5月、ポータルサイトの運営事業者に手数料の引き下げを要請しました。9月に公表された対応方針では、大手3社を含む6社が手数料を引き下げる(または引き下げた)と答え、楽天グループなど14社は現行の手数料を維持すると回答しています。
寄附する人への影響
- 経費の枠が小さくなると、自治体は送料や手数料を含めた費用を抑える必要があり、返礼品の量を減らす、寄附額を引き上げるといった対応が出てくる可能性があります。
- 送料のかかる大きな返礼品や、遠方への配送が必要な返礼品ほど影響を受けやすいと考えられます。
- 税金の控除のしくみ(自己負担2,000円で、上限額までの寄附が控除される)は変わりません。
返礼品の「お得さ」だけで選ぶよりも、応援したい地域や使い道で寄附先を選ぶ、という本来の使い方の比重が高まっていくことになりそうです。
この記事は2026年11月3日時点の情報をもとにしています。制度の詳細は今後変わる可能性があるため、最新の内容は総務省や各自治体の公式情報でご確認ください。